株式の管理 敵対株主・所在不明株主の対策方法 問題が起こる前に進めておくこと

中小企業における株式の管理

株主総会議事録を作成するとき株主数を記載する欄があります。
そこで株主数を知るために、決算書類の一部を拝見することがあるのですが、
少し引っ掛かることがあります。

経営者一族とは別の方たちが株式を持っているケースです。

たいていはその少数株主がいても問題が顕在化していることは少ないのですが、
将来なんらかの問題が起きるかもしれないから、

相続のときや、登記手続きのときに、

気が付いたとき、
早めに少数株主への対応をしておいたほうが良い旨を一言アドバイスすることも増えています。

事業承継・M&Aなど将来のために

次の世代に会社を引き継ぐとき、
株主の問題まで引き継がないように、
今の世代でスッキリさせておくこともいいでしょう。

M&Aの話が持ち上がったときに、
所在不明の株主がいたり、敵対的な株主がいると、
余計な時間がかかり面倒になりかねません。

株式を集める方法

株式を合意によって買いとることは、まずは検討すべきでしょう。
ただし所在が不明の株主とは交渉することすらできません。

所在不明の株主については会社法197条による株式競売という方法が整備されています。

その他、
組織再編や、会社法に規定のある売渡し請求、種類株式などを使って株式を集中化する方法もあります。

実務として定着しているものから、まだ始まって間もない方法もあり、検討を要します。

株式の評価の問題

株式の集約というと様々な論点がありますが、
株式を売る側としても、いくらで買ってもらえるのか最大のポイントでもあります。

売買交渉においては様々な評価方法もありますが、
実際に流通できない、配当もない株式となると、価値がどれだけあるのか、
買い主である会社側と売主である株主側の意識が乖離していると難問です。

どこまでのコストをかけて株式を集約していくのか

それにしても、
まだ問題が起こる前から、
行動される経営者は少ないですし、
私としても、
どこまでの時間とお金を使って対策をしておけばいいのか、
悩ましいものがあります。

株式を集約してしまったばかりに、
相続税が増えてしまうといったことも考えられます。
所在不明株式が、オーナーの所有ではないということを証明する場合にも
対応できるように日ごろから株主の整理も経営課題のひとつとして認識していただけたらと思います。

株主名簿の整理

会社ごとに状況・課題も様々なので、
会社ごとオーダーメードにコンサルティングしていく必要があります。

一律に対策というものはありませんが、
まずは株主名簿の整理です。

会社法で、株主名簿の作成・備え置きは会社の義務となっているのですが、
実際は株主名簿を作っていない会社も多いようです。

一応、決算書類で株主のおおまかなものはわかりますが、
少数株主だと、実際今現在誰が株主なのかわからないこともあります。

やはり、将来M&Aや何かしらの問題が発生するまえに、
誰が何株持っているという株主の所在くらいは整備していただけたら。

 

本日は以上です。