相続が立て続けに起こったときで最終相続人が1名である場合の相続登記

第1の相続があり、その遺産分割協議をしないまま、第2の相続があり、

最終の相続人が1名の場合の相続登記

サザエさんでいうと、

マスオさんが最初に亡くなり、次にサザエさんが亡くなって、相続人がタラちゃんだけという場合です。

(以下、タラちゃんは成人しているとして記事を書きます。未成年者は遺産分割協議できないので、特別代理人を選任して特別代理人が変わりに遺産分割協議をします)

 

このときマスオさんが持っていた不動産の相続登記でタラちゃんに名義を変えるには、

以前であれば、遺産分割決定書というものを作り、1件の登記申請で名義変更ができていました。

 

遺産分割決定書はどういうものかというと、

タラちゃんがマスオさんの相続人という立場と、サザエさんの(相続人という)立場で、

マスオさんの相続に関する遺産分割協議を1人でやるものです。

1人なので協議書ではなく決定書なのでしょう。

 

タラちゃんがマスオさんの不動産を相続するという遺産分割決定書を作れば、

以前ならマスオさんの不動産の名義をタラちゃんに直接移せました。(1件の登記で名義変更できました)

 

ところが今は2件の相続登記が必要です。

東京地裁平成26年3月13日の判決があり、その後この遺産分割決定書を作成してタラちゃん名義に所有権移転登記をすることは否定されています。

法務局の登記実務でも、この運用で統一されています。

 

よって、

マスオさん名義の不動産をタラちゃん名義にするためには、

マスオさんの相続登記を(遺産分割協議してないので)

法定相続でサザエさんとタラちゃんに2分の1ずつ名義変更して、

 

次に、

サザエさんの持ち分2分の1を、タラちゃんに名義変更するという、

2件の相続登記が必要です。

 

 


ちなみに、

最終の相続人が複数であれば、

遺産分割協議書を作成することが可能です。

たとえば、

波平さんが亡くなり、遺産分割協議しないままフネさんも亡くなったとき、

最終の相続人であるサザエ、カツオ、ワカメで

サザエさんに不動産を相続させるという内容の遺産分割協議書を作成して、

波平名義の不動産をサザエ名義にする所有権移転登記をすることができます。

この場合は、1件の相続登記で名義変更が完了することになります。

 

サザエ、カツオ、ワカメは

亡波平さんの相続人であるフネさんの相続人なので、

亡きフネの立場でも被相続人波平さんの遺産分割協議をしていることになります。

 

ちょっとややこしいですね。。